窃盗は、「経済的に困っていた」つまり手元にお金がないため行われることが多いです。現金を盗むほか、現金化出来そうなもの（金目のもの）を盗んだり、そのモノが欲しい・欲しいけどお金がない、などといった理由です。
そのほか、ある種の精神的な病として、「窃盗癖」というものも存在するようです。窃盗症（クレプトマニア）と呼ばれます。盗みのスリルや達成感を楽しんでいたり、うつ病などによりストレスを解消するために盗む、などが該当します。
果たして、芸能人の方々はどのような理由で「窃盗」にハマってしまったのでしょうか。盗んだものや動機を見ていきましょう。
「エンタの神様」「あらびき団」などのテレビ番組でネタを披露するなど、お笑い芸人として活躍しつつ、ダンス講師としても活動していた兼島ダンシングさん。2013年の7月9日に（当時39歳）、高級自転車の窃盗で逮捕されました。
2013年の6月頃、自転車雑誌「CYCLO TOURIST」の編集長である田村浩さんは、自身の自転車が盗まれていることに気づきます。また、自身の写真がネットオークションに出品されていたことに気付き、自身のブログへその写真を掲載。
田村浩氏の自転車を出品していたユーザーは他にも自転車を出品していた経歴がありました。そして、ある芸人のブログで、出品されている自転車のひとつに乗っている兼島さんの写真が発見されます。
その後、ネットオークションサイトのIDが社交ダンスのネット掲示板で「かねしま」というハンドルネームで投稿していた人物のものと同じであると発覚。ネットの住人は逮捕前から兼島さんが犯人であると疑っていたようです。
2013年の9月から始まった裁判で、兼島さんは窃盗の理由を「うつ病」が原因であると述べました。実際、2012年頃から事務所とも連絡をとっておらず、2013年4月には病気を理由に休む旨が本人から事務所へ伝えられていたそうです。
また、実は2013年の3月には別の窃盗で逮捕されており、5月には懲役1年6カ月・執行猶予3年の判決を言い渡されていたことも明らかとなりました。
6月の自転車窃盗では、被害者宅へ侵入し自転車の写真を撮影、それをオークションへ出品し取引が決まり次第、再度侵入して該当する自転車を盗む、という手口を働いていました。結果、2013年11月26日には、自転車5台の窃盗で計2年4か月の懲役が言い渡されました。
お笑いコンビ「キングオブコメディ」として相方の今野さんと、2010年のキングオブコント優勝、バラエティ番組・ネタ番組などで活躍していた高橋さん。
2015年の12月に、高校に侵入して女子高生の制服・体操服を盗んでいたことが発覚し逮捕。以前から同様の犯行を行っており、自宅からは制服が600点ほど発見されました。
犯行が明らかとなった2015年12月の窃盗の被害者25名のうち16名とは示談が成立したうえ、寛大な判決を行うよう要求する上申書まで提出されました、このようなこともあり、高橋さんはより深く反省している様子を見せました。
高橋さんは、母親が重い病気を患い自殺していたこと、父親が事業に失敗し借金を背負っていて、その負担を肩代わりしていたこと、学生時代いじめられていたことから、このような犯行に及んだのでは、と自身で述べています。
2016年の6月7日に、懲役2年6カ月、執行猶予4年が言い渡されました。
お笑いコンビ「トップリード」として、2011年・2012年のキングオブコント決勝進出、2017年には事務所の先輩である「有吉弘行」さんのラジオのアシスタント人気投票で上位入賞するなど活躍していた新妻さん。
2018年1月22日に、新宿区内のマンションへ侵入していたとして現行犯逮捕されました。部屋には人がおり、新妻さんが部屋にあったバッグを物色している様子を目撃したと証言しています。
新妻さんは「部屋から白い煙が上がっているのが見えた」ため部屋へ入ったとして窃盗はしていないと主張しました。結局不起訴となったため、本当に盗みなどを働いていたわけではないのでしょう。
しかし、事務所は契約の解除を発表。現在を芸能界を引退しており、相方の和賀さんはピン芸人として活動を続けています。
アイドルグループ「モーニング娘。」として活躍した後藤真希さんの弟であり、同じくアイドルグループ「EE JUMP」のメンバーとして活動していたこともある後藤祐樹さん。2002年頃に芸能活動からは遠ざかったいました。
2007年の10月に自ら警察へ出頭し、建設工事の現場などから銅線を盗み、それを売って現金を得るという活動を仲間と行っていたことを述べました。同月に共犯の仲間が1人逮捕されたことがきっかけとなったそうです。
その後、10件ほどの窃盗、工事現場へ侵入する際に警備員を暴行した件なども明らかとなりました。2008年5月に、懲役5年6カ月を言い渡されました。
動機は生活費のためであるとされていますが、仲間と活動するスリルも理由となっていたようです。
柿澤さんは1994年生まれの野球選手。高校卒業後の2012年、東北楽天ゴールデンイーグルスと契約。契約金は2500万円、年俸は600万円でした。その後2016年にはジャイアンツへトレードで移籍しました。一軍で試合に出場することはあまりなかったようです。
2018年7月にはジャイアンツから契約を解除されます。原因は柿澤さんの窃盗。他の選手の用具やユニフォームを勝手に売り、現金化していたことが明らかとなりました。100点ほどを盗み、およそ100万円を得ていたそうです。
窃盗の動機は金銭的に困っていたから、とのこと。借金があった、年俸は500万くらいだったと言われてもいますが、詳しいことは分かっていません。
また、元楽天の2軍監督だったデーブ大久保さんは、楽天時代にも窃盗事件があったとテレビ番組で語りました。2012年、2軍監督を務めていたデーブさんは、他の選手から窃盗の相談を受け柿澤さんと直接話したとのこと。本人はやっていないと言っていたそうです。
球団と他の選手はこれを受け入れ、ペナルティなども課され無かったとのこと。大久保さんは、彼を変えてあげられなかったことを後悔しているそうです。
