ポルターガイストとは、人や動物、植物などが何も手を加えていないにも関わらず、モノが勝手に動いたり、証明が点滅したり、音が鳴ったりなどする現象のことを指します。
ポルターガイスト(Poltergeist)の語源・意味が、ドイツ語のpoltern(騒がしい音を立てる)とgeist(霊魂・幽霊)であることから分かる通り、生き物ではない何かにより引き起こされている心霊現象として取り上げられることが多いです(特に、ホラーをエンターテイメントとして提供するテレビ番組などで)。
ラップ音や家鳴りもポルターガイストの一種に分類されることがあります。
・モノが勝手に動く、浮遊する
・電子機器がON、OFFを繰り返す
・物体がいつの間にか消失する
・突然暖炉やコンロに火が付く
・足音やノックの音などがある
・自身でもないのに家が揺れる
ポルターガイストは昔はテレビで、最近はYouTubeなどへ動画が投稿されることが多く、他の心霊現象と同じく、一種のエンターテイメントとして扱われてきた側面が非常に大きいです。
そのため、基本的にはポルターガイスト現象なんて実際には存在せず、「面白いコンテンツ」「悪質ないたずら」として人為的につくられたものであると考えるのが妥当といえます。
とはいえ、霊の存在を信じる人たちとそうでない人たちで意見が分かれるところでもあります。いくつか存在する仮説を見ていきましょう。
・霊魂の仕業
・電磁波
・超能力(サイキック)
・いたずら
・ただの勘違い
・設備の不良など
得体の知れない何かによって引き起こされているという説。例えば、幽霊が存在するとされる心霊スポット・心霊屋敷などで、ポルターガイスト現象が起きることがあるといわれたり、テレビなどの取材陣がそのような場所で現象を撮影したりすることがあります。
非科学的で、現在の時点で人々が認知できることではないため、最も信用できない・信頼度の低い説といえるでしょう。
磁力・磁場、赤外線や紫外線などの人の目に見えない波・粒子によるとされるもの。特に、照明やパソコン、テレビなどのポルターガイストに関連付けられることが多いです。
例えば、雨風台風など天気が悪い日は、テレビのアンテナが電波をうまくキャッチできず、番組が正しく映しだされないことがありますよね。
人の強い意志や、不安定な精神状態により無意識に放出されるなんらかの力、念力・サイコキネシスによりポルターガイストが引き起こされているという説もあります。
とはいえ、こちらも心霊と同じく、現時点では信頼できないといっても間違いではないでしょう。
単純に、いたずら好きな人たちが「この間ポルターガイストを体験した」「モノが勝手に動くのを見た」と言いふらしているだけ、もしくは何らかのトリックを用いてポルターガイストのように見える映像作品などを作っているという説。
夢や期待はないですが、残念ながら現状ではこれが最も信頼できる説です。
例えばポルターガイストがテレビやYouTubeなどのメディアで多く紹介されていますが、メディアはより多くの人の気を引き付ける事で、スポンサーについている広告主から支援してもらえたり、商品として商業的な価値を生み出します。
ポルターガイストなどの心霊に関連付けられるものは、人々の恐怖や好奇心を煽るため、目を向けてもらうためには最適な素材・題材となるわけです。
本当はポルターガイストなんて起きたおらず、ただの勘違い・見間違いであるという説。こちらも比較的信頼できる説でしょう。
例えば、「自分で椅子を動かしたけど、そのことを忘れて、後で見たときに椅子が勝手に動いていると思い込む」といったことがあります。
家などの造りや、設備の構造上、ポルターガイスト現象のようなことが起きてしまうことがあります。
例えば、ラップ音などは木造住宅に使われている木の建材が乾燥したり、湿度により湿ったりすることで軋むことで音がなる、と言われたりしています。そのほか、たてつけの悪さやすきま風、家電の故障などが挙げられます。
こちらの動画では、10のポルターガイスト事例がまとめられています。
1. ホテルのダイニングスぺースを撮影しているカメラに白い影がうつり、同ホテルのバーではボトルが勝手に棚から飛び出したり、カウンターにおいてあるグラスが勝手に落ちて割れる様子もカメラに収められている。
2. レストランでひとり食事をしている女性がいったん席を立つと、椅子や卓上のメニュー表、ナプキンが勝手に動く。
3. コンビニで男性が棚から商品を選んでいると、背後の棚にある商品が勝手に動き、棚から落下する。他のお店でも、商品が棚から落下したり、カートが勝手に動く様子が確認された。
4. お店で商品を棚から取り、床へ置いていくスタッフ。床に置いた商品が、勝手に床上を滑り移動していきます。
5. 誰もいないホールに並べられた椅子が勝手に動く。
6. ホテルのダイニングエリア。女性がひとり椅子に座っていると、突然目の前の誰も座っていない椅子が動き出します。驚いた女性が部屋から出ようとすると、テーブルや椅子が突如動き出し、ドアの前にバリケードのように集まります。
7. 誰もいない図書館。机の上に置かれていた本が浮遊し、ゆっくり机に戻ります。
8. 飼い犬たちが、なにかを見て怯えた様子で、ベッドの下へ逃げ込みます。男性が不思議に感じて屋根裏の物置へ上がってみましたが何も起きていません。階下におりると大きな音がしたため、再度屋根裏へ上がり様子をうかがうと、突如ドラム缶が倒れます。
9. だれもいない台所で、お皿が浮遊したかとおもうと、棚が戸を開いたり、コップが落下したりと、台所がめちゃくちゃになっていきます。
10. オフィスビルのとある階。ローラーのついた椅子がひとりでに動き出し、机上や引き出しに収められている書類が、なにか爆発したかのように飛び散ります。ドアは音をたてながら開閉し、ドアノブがしきりにガチャガチャと音を立てます。
以上、ポルターガイストの事例や原因とされるいくつかの説を見てきました。
家にいると、2階から音がしたような気がしたり、1人で部屋にいると不安な気持ちになり、ついついポルターガイストのような心霊現象とされるものを恐れてしまうことがあります。ただし、それらは非科学的であり、証拠もない、全く信用できるものではありません(少なくとも現時点の科学研究・人知では)。
むしろ怖いのは、われわれ「人」です。ストーカーや不審者は、恐れるべきです。そのうえでしっかりと対策をして、被害を防ぐことが出来るのです。