被害額100億越えも!世紀の盗難事件【3選】セキュリティをどう突破した!?

一度の盗難で数千万円もの被害が出た盗難事件が世界には存在します。果たして犯人は、厳重に守られているはずの絵画や宝石をどのように盗み出したのでしょうか?防犯やセキュリティについて考えるきっかけとなれば幸いです。

スターオブインディア事件

Oct. 29, 1964: gems valued at over $400k, inc. the Star of India blue sapphire, was stolen from a Museum in NYC http://t.co/sDnwDqNzI2

被害額: 測定不能

盗まれたもの: 22の宝石

1964年10月29日、アメリカはニューヨークの「アメリカ自然史博物館」で、JPモルガンという銀行・金融会社が開催していた宝石の展示会から、宝石が盗まれるという事件が起きました。

盗まれたのはとても有名な以下の3つの宝石などを含む22個。盗まれた宝石には40万ドル(およそ4500万円)の保険が掛けられていたとのこと。なお、Star of Indiaは無保険だったそうです。

・Star of India(スターオブインディア) 563.35カラット・112グラムのスターサファイア

・DeLong Star Ruby(デ ロング スタールビー)100.32カラット・20gのスタールビー

・Eagle Diamond(イーグルダイヤモンド)16.25カラット・3gのダイヤ

The #EagleDiamond was stolen by Murph the Surf along with the Star of India. #DiamondFacts http://t.co/duFnhNdhnt

宝石が盗まれてから2日後、犯人は逮捕。懲役3年の刑が言い渡されました。Star of Indiaはマイアミのバス停留所のロッカーから発見され、他の宝石もほとんどが無事に戻ってきました。

しかし、イーグルダイヤモンドはそのまま見つかりませんでした。より小さな宝石へカットされ、行き渡ってしまっているのではと推測されています。

どのように盗みを成功させた?

jmarin_ / Via instagram

↑上は主犯格のジャック・ローランド・マーフィー。

窃盗を行ったのは主犯格Jack Roland Murphy(ジャック・ローランド・マーフィー)と、その仲間Alan Kuhn(アラン・カーン)とRoger Clark(ロジャー・クラーク)の3名。

マーフィーは事前に展示会を訪れていました。その際、展示会の警備が緩い、もしくはほとんど警備されていないということに気が付きます。盗難アラームは動作せず、建物4階の窓は換気のためほとんど開けっ放しになっていました。

マーフィーは犯行当日、仲間と一緒に4階の窓から建物へ侵入。そして、大量の宝石を飾る陳列ケースに設置されたアラームも機能していなかったため、まんまと盗みを成功させたのです。

アントワープダイヤモンド事件

alexlupic / Via instagram

被害額: 総額100ミリオンドル=1億ドル(およそ100億円越え)

盗まれたもの: 宝石、金、宝飾品

ベルギーにはアントワープというダイヤモンド取引のメッカがあります。そのベルギーのアントワープワールドダイヤモンドセンター(AWDC)地下室から、宝飾品などを保管している金庫が盗まれるという事件が起きました。

2003年2月15日と16日の間に、160ある金庫のうち123が消失。加えて、外部から侵入した痕跡もないという大事件です。

金庫は建物の地下二階に保管されていました。そして、様々な私兵(警備隊)と防犯設備によって守られていたはずでした。それにも関わらず、週が明けるまで(15-16日は週末だった)、だれも気が付かなかったとのこと。

防犯設備の例

・100億パターンの配置を持つ鍵

・赤外線熱感知機

・地震感知機

・ドップラーレーダー(侵入者の位置を把握)

・磁場(電子機器を使用不能にする)

主犯格の逮捕

リーダーと思われるLeonardo Notarbartolo(レオナルド)は、その後犯行現場付近に落ちていた食べかけのサラミサンドイッチに付着していたDNAを理由に逮捕。盗まれた宝石は見つかっておらず、犯行への関与もずっと否定していましたが、10年間の懲役を言い渡されました。

その後2009年に初めて、事件に関するインタビューへ応えるようになります。

どのように盗みを成功させた?

↑事件について書かれた小説

実際のところ、詳しい手口は明らかとなっていません。しかし、犯行グループのリーダー(と思われる)であるLeonardo Notarbartoloのインタビューによると5名チームで行われたとのこと。なお、彼は他の仲間の実名などを明かすことはしませんでした。

また、Leonardo Notarbartoloがアントワープダイヤモンドセンター内のオフィスの一つを借りていて、テナントの方向けに渡されるIDカードを持っていたことも知られています。

目的は何だった?

盗まれた金目のものは未だに見つかっていないため、金目的の犯行と考えるのが妥当です。レオナルドは、ユダヤ人宝石承認に雇われていて、保険金詐欺目的に犯行を行ったとのこと。盗まれたダイヤに保険がかかっていれば、盗難が起きるとその持ち主は多額の保険金を得ることが出来ます。

しかし、盗まれたほとんどが無保険であり、保険会社による保証も行われなかったため、彼の発言が本当かどうか、疑惑の目も向けられています。

パリ市立近代美術館事件

on.wednesdaymorning / Via instagram

被害額: 総額123ミリオンドル=1億2300万ドル(およそ136億円越え)

盗まれたもの: 5つの絵画

フランス、パリにあるパリ市近代美術館。MAMVP(Musée d'Art Moderne de la Ville de Paris)と略されます。

この美術館で2010年5月20日に美術品の盗難が発覚しました。盗まれた作品は総額136億円の価値があるもので、歴史に残る大事件となりました。

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