番犬の最大の欠点は、警察に通報することが出来ない所でしょう。もちろん犬なので電話が使えないのは当然です。
対してホームセキュリティシステムは、警告音を発生させ、同時に警察へと通報をするということが出来るので、犯人の早期発見に役立ちます。
親しい知人が家に遊びに来る場合や、宅配業者の方が荷物を届けに来た場合であろうと番犬は不審者とみなし吠え続けるでしょう。
また、良く吠える犬の場合、「不審者が侵入が原因」なのか?それとも「単なる無駄吠え」なのか?の区別がつかず、本当に不審者が侵入したのにもかかわらず、周りから「また無駄吠えしてる」と誤解される可能性があります。
一方、ホームセキュリティではカメラで誰なのかを特定することができます。
番犬は大切な家族の一員です。侵入者から家を守るためとはいえ、不審者からの攻撃により怪我をしてしまうと心が痛んでしまいます。
一方、ホームセキュリティシステムは機械なので、たとえ壊されたとしても心が痛むような事はありません。
2014年10月25日、南アフリカのとある家庭に泥棒が侵入し、それを番犬が追い払う防犯カメラの映像が話題になりました。
その映像には、泥棒が塀を乗り越え、家の庭へと侵入するも、猛烈な勢いで向ってきたヨーク・シャー・テリアに驚き、急いで塀に上り、その場から退散する様子が映されています。
この面白動画を見た海外の人々は、小さな番犬の勇敢さを称賛していました。
2017年8月10日、アメリカのバージニア州在住のトリスタン・マリンさんが自宅に帰ると、愛犬のオーデン(ジャーマン・シェパード・ドッグ)に上機嫌で出迎えられ、不審に思いながら家に入ると、部屋の中に無数の血痕が広がっていました。
マリンさんの住んでいる場所では、最近強盗被害が発生しており、オーデンは自宅に侵入した空き巣犯と格闘を繰り広げたのだろうと見られています。
オーデンは普段は近所の人達からも大変可愛がられており、こんな攻撃的な一面もあるのかとマリンさんは驚きつつも、彼を称えていました。
2004年12月7日、タレントの志村けんさんのお家に空き巣が入り、貴金属類1500万円相当と、現金40万円、慈善活動の募金箱が盗まれました。
志村さんのお家では、ゴールデン・レトリーバー2匹を含む計3匹の犬達が放し飼いされていましたが、どの子もとても人懐っこかったため、全く番犬として働いてくれなかったようです。
番犬を飼育すれば、お家の防犯は完璧という訳ではありません。記事内でも述べたように、番犬には「24時間守り続ける事ができない」、「警察に通報できない」などのデメリットがあり、それを補うためにもホームセキュリティ機器との併用をオススメします。
また、犬は生き物であり、防犯目的での飼育だとしても、家族の一員として愛情を持って最後まで飼育する覚悟がある方だけが飼うべきです。
番犬を飼う前にそのメリット・デメリットをしっかり把握し、慎重に検討するようにして下さいね。