【閲覧注意】日本で起きた悪名高い通り魔事件【4選】

日本で起きた通り魔事件の中でも、特にニュースなどで取り上げられた回数の多い事件を3つ紹介します。

そもそも通り魔とは

通り魔とは、路上や人通りの多い場所などで、特定のターゲットではなく不特定の人(々)へ危害を加える者や、その事件のことです。

一般的な事件と異なり、犯人と被害者の間には遺恨などが特別あるわけでもなく、また金銭的な要求のために行われることもありません。

「誰でもよかった」という発言に象徴されるように、自身の不満の発散を「社会への復讐」と見立てて、無差別的に被害を加える目的で行われることが多いようです。

通り魔は増えている?

法務省が警察庁の資料を基にした統計を公表しています。平成5年から23年までの間の情報で、少し古いですが、発生件数の推移は以下のようになっています。

平成5年5平成15年9
6年216年3
7年517年6
8年1118年4
9年419年8
10年1020年14
11年621年4
12年722年5
13年623年6
14年8

値を見ると分かる通り、「発生件数が増加傾向にある」という事実はないといえるでしょう。発生件数はかなりランダムに並んでおり、ある一定の傾向を見出すことは出来ません。


参考: 法務省「研究部報告50」http://www.moj.go.jp/content/000112398.pdf

悪名高い通り魔事件とは?

犯行動機や、犠牲となった人の数、犯人の経歴などの要素が衝撃的で、ニュースで特に取り上げられることの多かった事件のことを本記事では悪名高い通り魔事件と読んでいます。とはいえ、明確な概念ではなく、筆者の主観によるところが大きいです。

以下の4つを紹介します。

・札幌
・秋葉原
・川崎市
・下関市

札幌の通り魔事件(2017)

2017年11月25日の夕方5時55分頃、札幌市東区の路上で、帰宅中の女性(当時20代)が背後から刃物で刺される事件が発生しました。女性は無事で、1~2カ月の怪我を負いました。


そして11月26日、札幌市に住む当時12歳の男子中学生(中1)が事件への関与を認めたとのこと。

犯人の動機がひどい

容疑者の中学生男子は、「普段から人を傷つけてみたいと思っていた」と供述していたそうです。

犯行が12歳の少年によるものだったこと、そしてその特異な動機が当時話題となりました。

秋葉原の通り魔事件(2008)

2008年6月8日のお昼12時半頃、神田明神通り・中央通りの交差点へ、容疑者の加藤智大(当時25歳)が2トントラックで突入。タクシーとぶつかって停車した後、車から降り、持っていたダガーナイフで叫びながら周囲の人を切りつけました。

秋葉原交番から駆け付けた警官との応酬があり、最終的に武器を手放すよう拳銃を向けられた容疑者が、武器を捨てたところを取り押さえられました。

トラックではねられた・ナイフで切り付けられた被害者のうち、7名が亡くなり、10名が負傷しました。

2010年に最初の裁判があり、2015年に死刑判決が確定となりました。

犯行の動機

様々な憶測が飛び交っていましたが、現在は容疑者が普段頻繁に使っていた掲示板に、自身の成りすまし(偽物)が現れたためだとされています。

もともと自暴自棄な行為をすることがあったためか、ネットの掲示板を心のよりどころとしており、その居場所を侵されたことに腹がたっていたようです。

そしてその掲示板で、頻繁に犯行をほのめかす発言をし、事件のあった日の朝5時21分には犯行予告を行いました。

他の事件への影響

2010年のマツダ本社工場で12人が死傷(1人死亡)を負った事件と、宇都宮で爆発物が燃えているのが発見された事件(容疑者のみ死亡)のそれぞれの犯人は、秋葉原の事件に影響を受けたことを自供しています。

川崎市宮前区の通り魔事件(2006)

2006年の9月23日深夜0時に川崎市のトンネルを通りかかった会社員が、女性(黒沼由理さん、当時27歳)が倒れているのを発見し通報。由理さんは胸と腹を刃物で刺されており、病院へ運ばれましたが亡くなってしまいました。

その事件から半年後、2007年の4月に同区内野川の路上で、またも女性(当時40歳)が刃物による怪我で重傷を負う事件が発生。この事件で、容疑者の鈴木洋一(当時25~27歳ぐらい)が逮捕され、10年の懲役を言い渡されました。黒沼さんの殺害への関与も疑われていましたが、証拠が無くその件への関与を否定していました。

服役中の自白

鈴木容疑者が服役中の2016年1月、宮前警察署へ鈴木容疑者からはがきが届きます。はがきには、「黒沼さんの事件について話したいことがある」と書かれており、指名された職員が刑務所を訪れ鈴木容疑者と面会。彼は「自分がやった」と自白しました。

鈴木容疑者の証言には疑わしい部分もありましたが、2017年の10月に鈴木容疑者は黒沼さんの殺害の件で逮捕となりました。

自白した理由

自白に至った理由は、服役中に患った脳梗塞や正田昭の「夜の記録」を読みこれまでの行いを悔いるようになったこと、出所して同様の事件を起こしてしまうかもしれないという恐怖、夜に寝ていると黒沼さんが枕元に現れるから、などと述べているそうです。

鈴木容疑者はもともと「切り裂きジャックへの憧れ」などを動機として語っていたそうです。

下関の通り魔事件(1999)

1999年9月29日午後4時25分ごろに、JR下関駅へ男が運転する車が突入し、駅構内を暴走。7名がはねられました。その後、男は包丁を持って車を降り、8名を切りつけたあと、駅員に取り押さえられ現行犯逮捕。

被害者のうち、5名が亡くなり10名が怪我を負いました。

1999年の12月に最初の裁判があり、幾度の裁判を経て2008年に死刑が確定。2012年に執行されました。

犯行の動機

動機は男の落ち込み、コンプレックスによるものでした。九州大学工学部を卒業後に一級建築士の資格を取得して、自身の経営する設計事務所もありましたが、経営に失敗。

その後、購入した軽トラックを使った運送業を始めましたが、台風でトラックが使用不可に。それらの原因を社会に押し付け、その恨みを晴らすことが動機でした。

3週間前には池袋でも、2名が死亡し6名がけがを負う通り魔事件が起きていました。より多くの人を傷つけるため、車を用いたそうです(池袋の事件では、犯人は包丁と金づちで人を襲っていた)。

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