中・大型犬で番犬といえばどんな犬種を思い浮かべますか?例えば少し厳つく凛々しい顔で人気のハスキー犬。実はこの犬種、番犬には向いていません。なぜなら、ハスキー犬は基本的にとてもフレンドリーな犬で、攻撃性も低いからです。
番犬を選ぶ際は泥棒が怯んでしまうような風貌も大切ですが、それよりも警戒心が強く、見知らぬ人には簡単に心を開かない、番犬向きの性格を持っている事の方が重要です。
優秀な番犬を求めるのであれば、是非見た目ではなく性格に注目して下さい。
中・大型犬は小型犬と比較して迫力が段違いです。中・大型犬の場合、たとえ武器を持った成人男性でも致命傷を負うリスクが高く、普通の泥棒ならばその家に侵入するのを躊躇うはずです。
一方、体が大きい犬は、食事量、運動量が共に多く、世話が大変で、育てるにはかなりの覚悟が必要です。愛犬のためにたくさんのお金、時間をつぎ込めるという人だけが飼うべきだと思います。
・ドーベルマン
・秋田犬
・ボクサー
・ロットワイラー
・ジャーマン・シェパード・ドッグ
・コモンドール
・ブラジリアン・ガードドッグ
税務職員であったフリードリッヒ・ドーベルマン氏は、仕事柄大金を持ち歩く事が多く、護衛に役立つ犬種を作ろうと思い、完成したのがドーベルマンです。そのため、勇敢で、警戒心が強く、番犬としても大変優秀な犬種となっています。
また、軍用犬、警察犬として利用されている事からも分かるように、訓練性と忠誠心が高く、扱いやすい犬種でもあります。ただし、小型犬や小動物を追いかける性質があり、トラブルを未然に防ぐためにきちんとと訓練を行う必要があります。
【原産国】:ドイツ
【平均価格】:22万円
【体高】:66㎝
【体重】:29~41kg
秋田犬の祖先は、秋田の猟師のマタギ犬であるとされており、江戸時代には闘犬としても使われ、明治には屈強な犬種にするために、グレート・デンやジャーマン・シェパード等の大型犬との交配されました。
このように、元々は猟犬や闘犬であったので、警戒心、攻撃性が強く、番犬向きの犬種です。しかし、しっかり躾を行わないと手が付けられなくなる恐れがあるので要注意です。また、一部地域では、飼育の際に届出が必要であったり、飼育方法について規定を設けている場合もあります。
原産国:日本
平均価格:14万円
体高:61~67㎝
体重:35~50㎏
ボクサーの祖先は猟犬で、アメリカでは第2次世界大戦の時に軍用犬として活躍しました。猟犬だったので、飼い主の命令に忠実で身内にはとても愛情深いですが、見知らぬ存在には距離を取って警戒し、番犬に最適です。
ただし、毎日十分な運動をさせる必要があり、散歩は最低でも毎日1時間は必須。また、暑さ、寒さに弱く、真夏や真冬に外に長時間放置するのは避けた方が良いでしょう。
原産国:ドイツ
平均価格:13万円
体高:57~63㎝
体重:30㎏
警察犬、軍用犬、山岳救助犬、護衛犬など様々な現場で活躍する作業犬で、防衛本能とテリトリー意識が強く、番犬としても優秀な犬種です。
ただし、過剰な防衛心で、訪問者や歩行者を傷つける恐れがあるので、訓練は不可欠。実際に、1979~1998年の間に、アメリカで起きた犬による死亡事故238件のうち、ロットワイラーによるものは39件で、これはピットブルに次いで2位となっています。
原産国:ドイツ
平均価格:22万円
体高:61~68㎝
体重:50㎏
警察犬として有名なジャーマン・シェパードは、賢く勇敢で、忠誠心も高い大変素晴らしい犬種です。また、シェパードは元来警戒心が高く、周囲の状況を察知する洞察力に優れているので、番犬としても申し分ないです。
しかし、育て方を間違え、きちんとした教育がされていないシェパードは、攻撃的な犬となる場合があり、決して初心者の方にオススメできる犬種ではありません。
原産国:ドイツ
平均価格:21万円
体高:61~66㎝
体重:30~41㎏
モッサリしたモップのような出で立ちが特徴的なコモンドールは、元々牧羊犬であり、外敵から羊を守る仕事をしていました。そのため、警戒心が強く、初対面の人には全く懐かず、番犬に向いた犬種です。
牧羊犬は、一般に運動量が多く、仕事の特性上、自分で考えて行動できる判断力を持ち合わせています。散歩に関しては、最低でも一日2回、一時間程度は欲しいところ。また、自分で考える力を持っているので、飼い主が強いリーダーシップを持って接しなければ、命令に従ってくれません。
しっかり躾けを行える人が飼育すべきでしょう。
原産国:ハンガリー
価格:50万以上
体高:65~80㎝
体重:40~60㎏